歯周病 PERIO
PERIODONTAL
DISEASE
歯周病の概要と重要性
歯周病は、日本人の歯・口腔内によく見られる疾患であり、成人期の有病者率が高いです。歯周病の症状には歯肉炎や歯周炎などが含まれ、歯とその周囲の組織に影響を及ぼします。
具体的な症状には歯ぐきの腫れ、出血、口臭、歯がぐらぐらする、歯を支える骨が溶けている、口の中のどこかに痛みを感じる、歯垢(プラーク)・歯石が多い・固まっている等がみられる・感じられる場合、歯周病が進行している可能性があります。
全身への影響
歯周病は単なるお口の問題だけでなく、全身の健康にも影響を及ぼすことが指摘されています。例えば、心臓病、糖尿病、妊娠合併症、早産リスクなどとの関連が報告されています。歯周病は放置すると進行し、歯を失う原因となることから、早期発見と適切な治療が重要です。
皆さまに歯周病の重要性を伝え、自身の健康管理に意識を持っていただくことが必要と当院では考えています。定期的な歯科検診や適切な歯磨き、生活習慣の改善などを通じて、歯周病の予防と管理に取り組み、患者さまとご一緒に健康維持に努めたいと思います。
患者さんが歯周病に気づくきっかけ・症状
・歯ぐきが腫れている
・歯ぐきから出血がある
・口臭を感じる
・歯がぐらぐらする
・口の中のどこかに痛みを感じる
・歯垢(プラーク)・歯石が多い
・変な味を感じることがある
このような症状だけでなく違和感を感じる場合も、
ご状況が把握しやすくなるのでお気軽にお教えください。
FLOW 歯周病検診の実施方法と流れ
歯周病検診は、お口の健康を維持し、歯周病を早期に発見するための重要なプロセスです。以下に、検診の流れと歯科専門職の役割について詳しくご説明します。
検診・クリーニングの流れ
(1回45~60分 / 3~6か月に一度)
-
STEP
01
問診
検診は、患者さまの健康状態や生活習慣に関する問診から始まります。これにより、歯科医師は患者さまのリスク要因を把握できます。
-
STEP
02
レントゲン撮影
歯を支える骨の状態や歯の根の状態を確認するために、レントゲン撮影が行なわれることがあります。
-
STEP
03
診断・歯周ポケット検査
歯と歯ぐきの色や腫れ・硬さや歯自体がぐらぐらしていないかをチェックして歯周病の有無・進行程度を判定します。
その後、歯周病の進行度確認に重要な『歯周ポケットと呼ばれる歯と歯ぐきの間の隙間の深さ』を専用器具で一本ずつ測定します。 -
STEP
04
歯石取り・クリーニング
歯周病原因菌の潜む歯垢、歯石、バイオフィルムを除去します。
・歯石取り:石のように固まった歯垢を専用器具で取り除きます。
・PMTC:歯科医院で行う歯のクリーニングのことです。
通常の歯みがきでは除去できない歯の表面に作られた細菌膜を専用機器で除去します。
※PMTC:Professional Mechanical Tooth Cleaning
検診の最後に院長から、虫歯・歯周病の有無・進行具合・今後のケアについて全ての方にご説明をさせて頂きます。
歯科専門職の役割
検診・クリーニングを通じて歯周病の兆候を発見し、適切な治療計画を立てます。また、患者さんに対して予防方法や日常のケアについてのご指導も行ないます。
CASE 歯周病(いわゆる歯槽膿漏)の種類と症状
歯周病は、私たちのお口の健康に大きな影響を与える疾患です。この病気は、歯肉炎から始まり、放置すると歯周炎・歯槽膿漏の状態へと進行することがあります。それぞれの症状を理解し、早期に対処することが重要です。
-
歯肉炎
歯肉炎は歯周病の初期段階であり、歯ぐきの赤みや腫れ、そして歯ブラシをあてたときの出血が特徴的な症状です。この段階ではまだ歯を支える骨へのダメージはありませんが、適切なケアが行なわれないと歯周炎へと進行する可能性があります。
-
歯周炎
歯周炎は歯肉炎が進行した状態で、歯ぐきの退縮(歯ぐき下がり)、歯と歯ぐきの間にポケットが形成され、最終的には歯がぐらぐらするようになります。これらの症状は、歯を支える骨の破壊をともない、放置すると歯を失う原因となります。
-
重度の歯周病
歯周病の進行度としては、歯肉炎・歯周炎と比べ更に進行した状態です。歯を支える骨の土台部分がほぼ溶けてしまい、歯が抜けてしまう一歩手前であることが多いです。
歯周病重度のとき、主に感じる症状
・歯の揺れを感じる
・硬いものが噛めない
・朝起きたら血の味がする
・自然と出血する
自身の症状を理解し、早期発見につなげるために、まずは現在の状況を理解することが大切です。
歯周病は進行すると治療が困難になるため、初期症状に気づいたらすぐに歯科医に相談することが推奨されます。
TYPE 歯周病治療の種類
歯周病に対する各種治療法は、患者さまに「より効果的でご負担の少ない治療」を提供することを目指しています。
1.非麻酔下での歯石除去
超音波器機を用いて、歯自体を傷つけることなく歯石のみを除去したり、衛生士の手によって歯ぐきの中の歯石を除去します。
なお、歯石除去はほとんどの場合強い痛みは感じにくいため、麻酔をする必要はありません。
2.局所麻酔下での歯周外科処置
必要によって、非麻酔下では取り切れない歯ぐきの奥の歯石を局所麻酔下で除去します。
歯ぐきを切開し、処置後の縫合まで行うことで徹底的な歯周病治療を行います。
3.レーザー治療
レーザーを使用した歯周病治療は、歯周病の急性症状としてぷくっと膨れたようになっている歯ぐきをより正確に処理する方法です。レーザーは感染部位を焦点的に攻撃するため、健康な組織を傷つけません。
切開や縫合が不要で出血が少ないため、患者さまの術後も快適です。
歯周病検診や初期症状のご相談を通じて「歯周病の兆候」を探し、適切な治療計画を立てます。
また、患者さまに対して予防方法や日常のケアについてのご指導もさせていただきます。
定期的な検診は、 むし歯・歯周病の早期発見と治療に不可欠であり、
健康な口腔環境を維持するために重要です。
歯周病治療/歯周組織再生治療/外科的歯周治療にともなう一般的なリスク・副作用
フッ素塗布にともなう一般的なリスク・副作用