親知らずによる弊害

8番目にはえてくる歯を親知らず(智歯)といい、
半分しか生えてこない場合、埋まったままで出てこない場合などが多く見られ、下記のような様々な弊害を引き起こします。
1、虫歯の原因となる

親知らずが斜めに生えている場合、ブラシが隙間に届きにくいので、虫歯になるリスクが高くなります。
2、感染症の原因となる

親知らずの生え方が完全でないと、歯と歯肉の間に食べかす がたまり、そこに細菌が繁殖することで炎症を起こします。
3、歯列不正の原因となる

横向きにはえてくる親知らずは正常なポジションの歯を前方に 移動させる力がかかるため、歯並びが変わり咬み合わせを変化 させたりします。
4、顎関節症の原因となる

咬み合わせだけでなく、顎関節に影響が及ぶと、関節円板が正常に 働かなくなり、偏頭痛などを併発することがあります。
親知らずがトラブルを引き起こす原因とは?

親知らずが生えてきても、何も悪さをしなければ気にすることはないのですが、他の歯がすでに生えそろっているところに生えようとするため、きちんと生えるためのスペースが不足していることが多く、生えてくる段階で歯が曲がったり、かたむいたり、手前の歯にくっついたり押したりして、周りの歯や歯ぐきに負担をかけてしまいます。
また、親知らずは一番奥に生えてくるため、歯が生えた後に汚れがたまりやすく、ムシ歯や歯周病になる確率が高いことが挙げられます。
しかも、その時は手前の奥歯を道連れにすることが多く、とてもやっかいです。
親知らずの治療法
親知らずがきちんと生えていない場合の多くは、抜いてしまうケースがほとんどです。
これは、治療するにも歯が奥すぎたり、歯の形がおかしかったり、的確な治療とメンテナンスができないと判断されるためです。
親知らずが生えている方は、まずは磨きにくい場所なので、なるべく汚れを残さないよう歯みがきをするようにして下さい。
親知らずを抜くか悩まれている方へ

歯医者に親知らずの抜歯をすすめられて、どうしようか悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
また、友達の体験談を聞いたりテレビで見たりして自分も抜いた方がいいのか気になっている方、実際にすでに親知らずの不調に困っている方もいるでしょう。
親知らずは特に下の歯が横に向いてはえていることが多く、その場合は普通にはえている歯より抜歯が難しくなります。
大人の歯の抜歯は初めて!という方はなおさら心配になってしまいますよね。
ですが、親知らずを残しておくと多くのデメリットがありますし、若いうちに抜いてしまった方が傷の治りもよくなります。
今回は親知らずに関するすべてのことをお話しします。
ぜひ参考にしてみてください。
親知らずを抜いた方が良い理由
・隣の歯を虫歯にしてしまう
親知らず親知らずが傾いて手前の歯にぶつかるように生えている場合、ぶつかっているところに汚れが溜まりやすくなり、手前の歯が虫歯になってしまうことが多くあります。 この部分の治療をするためには親知らずを抜いてから処置をしなければならなくなってしまいます。
・虫歯になって痛みがでる
親知らずは上下どちらも歯磨きが難しく、虫歯になってしまう可能性が高いです。
ですが、歯ぐきに覆われているので歯科検診では分かりにくくレントゲン検査が必要です。
そのため虫歯が進行してから突然痛みが出て、治療が難しくなり抜歯をすることが多くなります。
・歯ぐきが腫れて痛みがでる
親知らずは歯ぐきが上に覆いかぶさっていることが多く、この歯ぐきと親知らずの間に汚れがたまることで腫れて痛みがでます。覆っている歯ぐきが少なければ歯ぐきを少し切るだですみますが、覆っている部分が広いと腫れと痛みを繰り返すので、抜歯をおすすめします。
・親知らずが生えかけて痛む
親知らずが出てくる時は一番奥の歯ぐきを突き破ってでてきます。その時、汚れがたまって歯ぐきが腫れて痛くなります。
また、噛み合う歯の親知らずが先にでていると、親知らずを覆っている歯ぐきを噛んでしまって痛みがでます。
・口臭の原因になる
親知らずは汚れがたまりやすく、虫歯や歯周病のリスクが高いため、口臭の原因になります。。
・顎や喉が痛くなる
親知らずと歯ぐきの間から細菌が顎の中に入ると化膿して痛みます。 そして親知らずの腫れは喉の柔らかい組織にも広がり、喉が赤くなり何かを飲み込む時に強く痛みます。
・頭痛の原因にもなる
上の親知らずの場合、親知らずの根の先が副鼻腔(頭に近い部分にある空洞)に近い部分に位置しています。 根の先の感染がこの副鼻腔に広がると頭痛、鼻づまりを引き起こすことがあります。
・前の歯を押して歯並びを乱す
横に傾いている親知らずはでてくる時に手前の歯を押して痛みます。 また、でてくる力が手前の歯にかかり続けると離れている前歯が動いて歯並びが乱れてしまいます。
抜かない方が良い親知らず
・上下の親知らずがまっすぐ生えていてしっかり噛んでいる
親知らずがしっかり噛んでいる人は無理に抜く必要はありません。
ただし、虫歯や歯周病になっていないことが条件です。
親知らずがある方の注意点
・お口の中を清潔にしておく
お口の中の細菌を少しでも減らしておくと術後の腫れや痛みのリスクを下げることができます。
また、歯磨きをしっかりして歯ぐきを引き締めておくと傷の治りが早く、抜歯後の穴が早く閉じます。抜歯前の歯磨きを怠らず、歯科医院でもしっかりクリーニングしておくとよいでしょう。
・抜歯前後は寝不足、疲れに要注意
体の抵抗力が下がっていると傷口から侵入した細菌に負けてしまい、術後の腫れや痛みの原因になります。抜歯の前には疲れを残さず、寝不足にならないように気をつけて、体調を整えてから抜歯に臨みましょう。
また、抜歯後も疲れがあると傷の治りが遅れるので、あまり予定を入れず安静にしている方がよいでしょう。
・抜歯後は傷の治りのチェックが重要
親知らずは18〜20歳くらいで生えてきます。親知らずは少し頭がでたくらいがいいタイミングですが、でてこない場合もあるので20歳前後に抜いてしまうのが理想的な基準です。 若い方が傷治りも早く、抵抗力もあるので感染のリスクが下げられます。
親知らずを抜歯するメリット
・若いうちに抜いてしまうと治りが早い
親知らずは18〜20歳くらいで生えてきます。親知らずは少し頭がでたくらいがいいタイミングですが、でてこない場合もあるので20歳前後に抜いてしまうのが理想的な基準です。 若い方が傷治りも早く、抵抗力もあるので感染のリスクが下げられます。
・骨が硬くなる前に抜くと小顔になれるかも?
劇的な小顔効果を得られる方は稀ですが、特に顎が張っている方、頬骨が張っている方は抜歯するとエラの前の部分の骨が痩せて小顔になります。 年を重ねるにつれて親知らずの周りの骨が硬くなってくるので、早めに抜くとより効果があります。
・女性は妊娠、出産前に抜いたほうがいい
親知らずは完全にはえていることが少なく、腫れて痛みがでやすいものです。 ですが妊娠や授乳中には子供への影響を考えるとできるだけ抜歯を避けたい時期です。 そのため痛みがあっても我慢しなくてはならないので、早めに抜歯をした方がいいのです。
・虫歯や歯周病になる前の方が麻酔の効きが良い
虫歯や歯周病になってしまって炎症が起きてしまっていると麻酔が効きにくくなります。 すると抜歯中に痛みがでたり、麻酔を追加しなくてはならなくなるので、生えてすぐの健康な時に抜いてしまう方がおすすめです。
顎関節
あごの関節には、関節円板という軟骨のようなクッションがあり、これが正常の 位置からずれていると、あごがカクカクなる原因となります。

あごの関節の音がする/口が開かなくなった/あごが痛い
顎関節症が疑われます。
症状としては口を開けたり閉じたりする時に顎関節でカックンというような音がします。
症状がある場合は硬いものを食べたり、無理に大きく口を開けたりしないようにしましょう。
痛みがあり、口がスムーズにあけにくくなった場合は口腔外科での受診をお勧めします。
顎関節症(がくかんせつしょう)
顎(あご)は微妙に入り組んだ形と複雑な機能をもっています。ここには筋肉と関節と神経が集中し、下の顎をささえています。食事をしたり、おしゃべりしたりすると連動して動いています。この顎の関節やその周囲が何かの原因で痛みや動きにくくなるのが顎関節症です。
最近、あごの関節の不快感を訴える方が増えてきました。あごが思い通りに動かず、
食べ物が噛みにくい。あごを動かすと不快な音がする。痛みを感じて口が開かない。
さらに症状は顎ばかりでなく、肩こりとか、腕や指のしびれ、偏頭痛、耳や鼻にも不快感を覚えることもあります。
このように症状は広範囲にわたり、人によっては軽い症状から重い症状まで、個人差が大きいのが特徴です。
顎関節症の多くは適切な対処で、日常生活に支障をきたすことがない状態にもっていけるものです。
重い症状の場合、ほうっておくと、進行してあごの機能が完全に破壊されてしまうこともまれにあります。症状があれば早めの診察をお勧めします。
顎関節症の代表的な症状
・顎関節やその周辺に異常を感じる。食べ物を噛む時に痛みや異常を感じる。
・食事をしているとあごがだるい、口を動かすと顎関節に痛みがある、
噛みしめると顎関節が痛い
・口を開けたり閉じるする時に顎関節でカックンというような音がする。
・口が開けにくくなったり、口の開閉をスムーズに行うことができない。
・口が左右にうまく動かない、開けにくい、あごが外れることがある。
以上の症状のうち少なくとも一つ以上があるとき顎関節症にかかっている可能性が疑われます。 症状は、悪くなったり良くなったりをくりかえします。再発もしますがあまり心配しなくてよいケースが多いようです。 また生活習慣の改善で病状は軽減されます。
顎関節症が原因と見られる副症状とは?
代表的な症状以外にも、顎周辺だけでなく全身の様々な部位に症状が現れることもあります。
スプリントを使用した治療をご存知ですか?
当院では、歯ぎしり・食いしばり、額関節症のがひどい方には取り外し式のマウスピース「スプリント」の使用をすすめています。
スプリントはこんな方におすすめです

・アゴの痛みや疲れを感じる人(顎関節症)
・アゴからカクカクと音がする人
・寝てる間に、歯ぎしり・食いしばりをする人
・方こりや頭痛のある人に有効な場合があります,br>
・口が左右にうまく動かない、開けにくい、あごが外れることがある
スプリントの効果
スプリントをお口の中に装着することにより、アゴの関節に加わる力を軽減したり、かみ合わせを正しい位置に誘導していきます。
これにより、口の周りの筋肉の調和がとれ、アゴ・顔面・全身の安定を図ります
スプリントの使用法

自分でスプリントを装着し、基本的に毎日、就寝時にはめて使用します。
※昼間もくいしばってしまう方は昼も使用します。
スプリントの種類
ソフトタイプ・・・食いしばり用
ハードタイプ・・・歯ぎしり・食いしばり用
※スプリントの製作費用は、ソフトタイプ・ハードタイプ共に保険治療が適応されます。
スプリントができるまで

歯ぎしり・噛みしめを生活習慣で治そう
「歯ぎしり」や「噛みしめ」は、決して特異なことではありません。
誰もがしている一種の「くせ」と考えて良いでしょう。
しかし、ひどくなると時に次のような問題を起こします。
歯ぎしりや噛みしめが起こす全身への影響

1.まずは日中のきづきから

仕事中や勉強中など、何かに夢中になっているとき、ふと気がつくと しっかり噛みしめている、あるいは舌を吸いつけていることはありませんか?
そんなときには、肩を上下させ、首から上の力を思い切り抜いて、 頬の力を抜き、歯を噛み合わせないようにします。
2.寝ているときのコントロール
1.枕を低くしましょう

後頭の一番出っ張ったところより首の付け根近くに枕を置きます。 そうすることで、口が開きやすくなり噛みしめを起こしにくくします。
2.布団に入ったら何も考えないようにしましょう

布団の中は寝るだけのところと決めてください。もしどうしても考えることがあれば 一度布団から出て考えるようにしましょう。
3.寝る前のトレーニング

1.まず思い切り噛みしめる。1~2秒後にフッと顎の力を一度に全部抜く。
2.息を吸いながら思い切り大きな口を開け、ガクンと一気に脱力すると同時に息を吐く。
3.肩⇒胸⇒腹⇒太ももの順に、力を入れる⇒脱力を行う。
全身の力が抜けた状態でぐっすり眠る。
咬筋ボトックス治療
咬筋とは、食べるときに使う口の筋肉です。歯ぎしり、噛みしめなどが原因となり咬筋が過度に緊張することで、顎の痛み、血行不良、ストレス、頭痛、肩こり、むくみを起こします。この緊張を薬で緩和することにより症状を改善する方法が、ボトックス治療です。ボトックス治療は欧米で通常の治療として認知されている安全な治療法です。
ボトックス治療による効果
・顎関節症の緩和(顎の音が鳴る・口が大きく開かない・顎が痛む)
・就寝中の歯ぎしりの緩和
・歯ぎしりによる歯のすり減り抑制
・咬合圧による詰め物や被せ物の脱離、破損防止
・食いしばりの緩和
・食いしばりで起こる肩こり、頭痛などの改善
※当院では、美容目的によるボトックス治療は行っておりません。
治療の流れ
1、ヒアリング
お悩みや解消したい症状を確認。
その後ボトックス治療の施術前後の説明をし同意書に記入いただきます。
2、咬み合わせやお口の状態をチェック
ボトックス治療の前に、現在の状態を調べます。
歯科医師が直接筋肉の張り具合を確認し、お顔全体の写真をお撮りします。
3、表面麻酔をしてボトックス注射を行います
施術時間は15分程度です。治療が終わればそのまま帰宅して日常生活を送ることができます。
解剖学的に咬筋の位置を把握した上で、実際に触診し刺入点の決定をし、ボツリヌス製剤を注入します。
4、経過観察
2週間後に経過観察のためご来院ください。
5、効果
注射後、約3〜14日程度で効果が現れます。その後約3〜4ヶ月持続します。
6、定期的にボトックス治療を行って効果を持続
施術後時間が経つと、徐々に効果が薄れてきますので、効果を持続させるために定期的に施術を行います。2回目以降の施術をご希望の場合は3ヶ月以上空けております。